目次

エンドポイントセキュリティとは何か?なぜ注目されているのか、そしてEDRによってエンドポイントセキュリティを強化する方法について解説します。

サイバー脅威やリモートワークの増加がエンドポイントセキュリティの重要性を高めており、企業は適切な対策を取ることが求められています。
当記事では、EDR(Endpoint Detection and Response)をはじめとしたエンドポイントセキュリティ対策の種類や、AIや機械学習を活用した最新の技術を紹介します。


また、企業が推進すべき強化策や製品選定のポイントについても触れています。これらの情報を参考に、エンドポイントセキュリティの強化に取り組んで現代の脅威からビジネスを守りましょう。

1. エンドポイントセキュリティとは?

エンドポイントセキュリティとは、企業や個人のデバイスを保護するための対策です。

具体的には、PC、スマートフォン、サーバーなど、データやシステムへのアクセスが可能なすべての端末を対象に、ウイルスやマルウェアからの攻撃を検知・防御する機能が提供されます。
エンドポイントセキュリティは、サイバー攻撃やデータ漏えいなどのリスクを最小限に抑えるために必要な対策であり、企業や組織、個人にとっても重要なソリューションです。エンドポイントのセキュリティ対策には、定期的なウイルススキャンやセキュリティパッチの適用、リモートでの端末管理が含まれます。

また、検出された脅威に対してすばやく対応することが重要です。


イメージとしては以下の図の通りです。エンドポイントセキュリティ対策は、エンドポイントの脅威をリアルタイムで検出・対応するEDR(Endpoint Detection and Response)や、ネットワーク全体を監視・保護するUTM(Unified Threat Management)などのセキュリティソリューションを活用して、デバイスとネットワークを包括的に守る手法です。

令和4年度中小企業等に対する サイバー攻撃の実態調査 調査実施報告書_エンドポイントセキュリティとEDRの説明図版

1-1. セキュリティの基本概念とEDRについて

セキュリティの基本概念には、システムやデータを保護するための多岐にわたる対策や手法が含まれています。

具体的には、情報の機密性(不正アクセス防止)、完全性(改ざん防止)、可用性(アクセス可能性)を守ることが求められます。

これらを実現するために、エンドポイントのウイルス対策、ファイアウォール、侵入検知システム(IDS/IPS)に加え、EDR(Endpoint Detection and Response)、クラウドセキュリティ、およびSASE(Secure Access Service Edge)などの高度な技術を用います。


上記の内、エンドポイントセキュリティは、企業や個人のデバイスを保護するための重要なセキュリティ対策です。具体的には、ウイルス対策ソフトウェアやファイアウォールなどを用いて、デバイスを外部の脅威から守ります。


次に、エンドポイントディテクションアンドレスポンス(EDR)という手法があります。EDRは、従来のウイルス対策や攻撃検知に加え、未知の脅威や不正な挙動をリアルタイムで検出・分析し、迅速な対応を可能にする技術です。これにより、既知のウイルスやマルウェアだけでなく、新種の攻撃にも対処が可能となります。


サイバー攻撃は進化しており、多層防御の既存セキュリティ対策が抜けられることが増えています。現在の対策は侵入防止に偏り、侵入後の対策が不足しています。以以下の図の通り、EDR(Endpoint Detection and Response)の導入により、侵入を検知し攻撃を封じ込めることができ、被害を未然に防ぐことが可能です。

国内シェアN0.1 EDRはCybereason(サイバーリーズン)-Cybereason EDR 侵入後の攻撃を振る舞いで検知する次世代エンドポイントセキュリティ「EDR」-の説明図

1-2. エンドポイントという用語の解説

エンドポイントとは、ネットワークに接続された個々のデバイス(PC、スマートフォン、サーバーなど)を指し、これらのデバイスは企業や個人の業務で利用されます。
エンドポイントは重要なデータや情報にアクセスするための端末であるため、セキュリティ対策が必要不可欠です。

その理由は以下の通りです。

  • エンドポイントが攻撃対象になる:サイバー攻撃者は、エンドポイントの脆弱性を突いて不正アクセスを試みます。こうした攻撃は、ウイルスやマルウェアの感染を引き起こす可能性があります。

  • リモートワークの増加:近年、リモートワークが普及し、従業員が自宅や外出先から業務にアクセスすることが増えています。その結果、企業ネットワークへの接続が多様化し、セキュリティの管理が難しくなっています。

  • データ漏えいのリスク:エンドポイントがサイバー攻撃によって侵害されると、重要なデータや情報が漏えいする危険性があります。これにより企業や個人に大きな損害が発生することがあります。

2. エンドポイントセキュリティが重要視される背景

エンドポイントセキュリティが重要視される背景を簡単に説明すると、以下の要因が挙げられます。

  1. サイバー攻撃の高度化:攻撃手法がますます洗練され、多様化しています。
  2. データの価値の増加:企業にとってデータは重要な資産となり、その保護が不可欠です。
  3. セキュリティ対策の複雑化:対策すべき脅威の数が増え、従来のセキュリティ手段だけでは対応が困難になっています。


これらの要因から、エンドポイントセキュリティの導入・強化は、企業や個人にとって不可欠なものとなっています。
特に、コロナ禍によるテレワークの急速な普及により、社外での作業が増え、端末が脅威にさらされるリスクが高まっています。

2-1. サイバー脅威の急激な進化

近年、サイバー脅威は急速に進化しており、企業や個人が無防備な状態でインターネットを利用することはリスクが伴います。セキュリティ対策が不足していると、企業にとって重大な被害が発生する可能性があるため、適切な対策が求められます。

企業にとってセキュリティ対策が欠かせない理由は、まず機密データの漏洩です。攻撃者によるデータ侵入やウイルス感染などによって情報が盗まれた場合、企業の信用失墜や法的問題が生じる恐れがあります。


また、攻撃者がシステムを乗っ取り、業務を妨害する場合もあります。
これにより、会社の業務が停滞し、経済的損失が発生することがあります。さらに、サイバー攻撃によって企業のWebサイトやサービスの停止や、感染したウイルスが顧客や取引先に広がるリスクも生じます。


統計によると、企業の82%がセキュリティ対策ソフトウェアを導入(※)していることが示されています。
しかし、導入している企業であっても、常に最新の脅威に対処できるように更新や監視が必要です。従来のセキュリティ対策では対応が難しい未知の攻撃方法に対しても、AIや機械学習を活用した最新のセキュリティソリューションが求められます。
※参照:経済産業省近畿経済産業局による「令和2年度中小企業サイバーセキュリティ対策促進事業 (関西サイバーセキュリティ促進強化事業) 関西におけるサイバーセキュリティ対策の実態把握」



結論として、サイバー脅威の急激な進化に対応するためには、企業は適切なセキュリティ対策を怠らず、新たな脅威に対応できる最新のセキュリティソリューションの導入や監視体制の強化が不可欠です。

2-2. リモートワークの増加による影響

近年、リモートワークの普及が進み、企業や従業員に多くのメリットがもたらされる一方で、セキュリティ上の課題も増えています。

リモートワークでのデータ漏洩リスクやシステムへの不正アクセスが増加していることから、日々改善が求められています。


リモートワークのセキュリティリスクの一つは、従業員が自宅や外部から機密データにアクセスすることです。これにより、データ漏洩のリスクが高まる可能性があります。また、リモートワークでは専用のネットワークを使用せず、インターネット経由で接続するため、サイバー攻撃のリスクが高まることが懸念されます。


さらに、リモートワークでは様々なデバイスが利用されるため、各デバイスのセキュリティ対策が重要となります。これには、アンチウイルスソフトの導入や定期的なパッチ適用、セキュリティ設定の最適化が含まれます。


企業は、リモートワークでのセキュリティ対策を強化するために、従業員向けのセキュリティ研修や設定ガイドを提供し、セキュリティ意識の向上を図ることが求められます。
また、エンドポイントセキュリティソリューションの導入やリモートアクセスによるデータ監視、暗号化技術の活用なども重要な対策となります。


リモートワークの普及が続く中で、企業は適切なセキュリティ対策を講じることが求められ、従業員や顧客のデータ保護に努めることが不可欠です。

3. エンドポイントセキュリティ対策の種類と選定ポイント

エンドポイントセキュリティ対策には、さまざまな製品やサービスがあります。選定する際のポイントとしては、以下の要素を考慮することが重要です。

  • 製品の対応範囲:エンドポイント保護プラットフォーム(EPP)やエンドポイント検出&対応(EDR)など、対応範囲が異なる製品があります。企業のニーズに合った製品を選定することが重要です。

  • 既知および未知の脅威への対応力:ウイルスやマルウェアに対する検出力や対処力はもちろん、未知の脅威にも対応できる製品が望ましいです。

  • 管理機能や操作性:システム管理者が効率的に運用できるユーザーフレンドリーなインターフェースや機能が重要です。

  • 対応デバイス:PCやスマートフォン、タブレットなど、さまざまなデバイスに対応している製品を選ぶことが望ましいです。

  • コスト:製品の価格や導入コスト、維持費などを考慮し、企業の予算に見合った製品を選択することが重要です。


これらのポイントを考慮し、企業の状況やニーズに応じたエンドポイントセキュリティ対策を選定し、適切に運用することが、サイバー脅威からビジネスを守るために不可欠です。

3-1. EDR(Endpoint Detection and Response)の概要

EDR(Endpoint Detection and Response)は、エンドポイントセキュリティの一環であり、企業や組織のデバイスに対するサイバーセキュリティ対策の強化を図るソリューションです。

エンドポイントとは、PCやスマートフォンなどのユーザーが利用する端末を指します。これらのデバイスがサイバー攻撃に対して脆弱であることのリスクは理解しておく必要があります。


EDRは、従来のウイルス対策ソフトやファイアウォールといった対策に加え、リアルタイムでの脅威検知、レスポンス、脅威情報の収集・分析などを行うことができます。これにより、既知の攻撃だけでなく未知の脅威にも効果的に対処することが可能となります。

(以下はEDRソリューションのCybereason EDRの図を例に、EDRの役割を説明)

ソリューション:Cybereason EDR「攻撃の進行を直感的に視覚化、即時対応を実現」_EDR説明図版

※図版の出典元:ソリューション:Cybereason EDR「攻撃の進行を直感的に視覚化、即時対応を実現」



EDRにおける重要なポイントは、AIや機械学習を活用した自動検出と対応を実現することです。これにより、従来の対策では検知が困難であった未知の脅威や標的型攻撃を即座に検出し、適切な対応を行うことができます。


また、EDRが提供するリモート管理機能で、IT担当者が脅威に対し迅速に対応することができます。
EDRの機能は、以下のように分類されます。

  • 既知のマルウェアや不正な動作の検出
  • 未知の脅威や標的型攻撃の検出
  • 脅威に対するリアルタイム対応
  • 脅威の根絶や再発防止のための対策


EDRはSOC(Security Operation Center)と連携して運用されることが多く、SOCは専門家が常駐し、セキュリティイベントを監視・分析・対応する部門です。EDRとSOCが連携することで、より効果的なセキュリティ対策を実現し、企業や組織のビジネスを保護します。


まとめると、EDRはエンドポイントセキュリティを強化するためのソリューションであり、企業や組織のデバイスに対する攻撃を的確に検知・対処できます。

また、EDRとSOCの連携により、より効果的なセキュリティ対策を実現することが可能となります。

3-2. EPP(Endpoint Protection Platform)の特徴

EPP(Endpoint Protection Platform)は、エンドポイントのセキュリティを総合的に強化する製品群であり、主に次のような特徴を持っています。

  • 総合的なエンドポイント保護: EPPは、ウイルス対策ソフトやファイアウォール、侵入検知・防御システム(IDS/IPS)など複数のセキュリティ機能を一元的に管理することができます。これにより、エンドポイントに対する複数の脅威に対して効果的な防御を可能にします。

  • 簡便な管理: EPPは、各デバイスで導入されたセキュリティソリューションを統一的に管理し、一元化されたダッシュボードから全体のセキュリティ状況を把握・監視することができます。これにより、企業や組織のIT担当者は効率的にセキュリティ対策を行うことができます。

  • クラウド対応: 多くのEPP製品はクラウドベースで提供されており、これにより柔軟性が高まります。また、クラウド対応により、デバイスにインストールされたセキュリティソフトの更新やパッチ適用が容易になります。


これらの特徴を持つEPPは、エンドポイントのセキュリティ対策を強化するだけでなく、運用上の効率も向上させることができます。また、EPPとEDRを組み合わせることで、更に効果的なエンドポイントセキュリティ対策を実現することができます。

3-3. 製品選定のポイント:性能、機能、サポート体制の比較

製品選定では、性能、機能、サポート体制の3つが重要なポイントです。優れたエンドポイントセキュリティは、最新の脅威に対応できる性能を持ち、組織に適した機能を提供し、万全なサポート体制を整えていることが求められます。

性能においては、EDR(Endpoint Detection and Response)やEPP(Endpoint Protection Platform)などの最新技術に対応し、リアルタイムな監視や検知が可能な製品を選ぶことが重要です。さらに、未知のウイルスやマルウェアへの対策も求められます。


機能面では、様々なデバイス(PC、スマートフォン、サーバーなど)やシステム(Windows、Mac、Linux等)に対応できる製品が好ましいです。また、リモートワーク環境をサポートする機能も重要です。セキュリティポリシーやネットワークアクセスの管理、監視機能も必要とされます。


サポート体制については、各企業のニーズに応じたカスタマイズや導入サポート、トラブル対応が行えることが重要です。さらに、継続的な製品アップデートやセキュリティ情報の提供、教育研修なども求められます。


これらの点を総合的に比較検討し、組織に最適なエンドポイントセキュリティ製品を選定しましょう。

4. AIや機械学習を活用した最新のエンドポイントセキュリティ対策

AIや機械学習技術を活用したエンドポイントセキュリティ対策は、従来の手法に比べて高度な脅威検知や防御が可能になります。


これらの最新技術は、大量のデータを学習し、未知のウイルスやマルウェアも検出できる能力を持っています。


また、AI技術を用いた製品では、不正なアクセスや侵入を素早く検知し、リアルタイムで対応が可能です。これにより、企業のビジネスや個人情報の保護が強化されるとともに、感染拡大のリスクも軽減されます。


最新のエンドポイントセキュリティ対策は、AIや機械学習技術を活用し、高いセキュリティ性能を提供することが求められています。

4-1. AI技術の活用方法と効果

AI技術を活用したエンドポイントセキュリティは、以下の方法で効果を発揮します。

  • 既知の脅威に対する検出力の向上: AIは大量の悪性データに対する学習を通じて、既知のウイルスやマルウェアをより正確かつ迅速に検出できます。

  • 未知の脅威への対応: AI技術は、これまでに見たことのない脅威に対しても、異常行動や悪性コードの特徴を検出し、対策を講じることができます。

  • 自動化と効率化:AI技術は、セキュリティ運用やインシデント対応の自動化を可能にし、効率化と効果的なリソースの活用が実現されます。

  • セキュリティ分析の深化:AIは大量のデータを高速に処理し、システムやネットワークの脆弱性や侵入者の動きを分析することができます。

AI技術の導入により、エンドポイントセキュリティ対策が大幅に強化され、企業や個人のデータ保護に大きく貢献します。

4-2. ウイルス・マルウェアの未知の脅威への対応

ウイルスやマルウェアの未知の脅威に対処するため、まずは組織内の情報共有を充実させることが重要です。


具体例として、脅威情報の収集や情報交換プラットフォームの活用が挙げられます。


次に、AIや機械学習を活用したEDR(Endpoint Detection and Response)やEPP(Endpoint Protection Platform)などの次世代エンドポイントセキュリティ製品の導入を検討することで、既知・未知の脅威に対応することが可能となります。


また、リモートワーク環境のサイバーセキュリティ対策も重要です。
個人デバイスやスマートフォンへのセキュリティポリシーの策定、VPNや暗号化技術の導入、不正アクセスやデータ漏えいを検知する監視システムの運用が必要です。
さらに、従業員教育や定期的なセキュリティチェックも欠かせません。


これらの対策を講じることで、ウイルス・マルウェアの未知の脅威への対応力を高め、組織全体のセキュリティを強化することができます。

5. 企業や組織が推進すべきエンドポイントセキュリティ強化策

企業や組織がエンドポイントセキュリティを強化するために推進すべき対策は以下の通りです。

  • セキュリティポリシーの策定と徹底
  • 次世代エンドポイントセキュリティ製品の導入
  • AIや機械学習を活用した脅威検知と対応
  • リモートワーク環境のセキュリティ対策
  • 従業員教育と意識向上プログラム
  • 定期的なセキュリティチェックとアップデート


これらの対策を実施することで、エンドポイントセキュリティを強化し、企業や組織の情報資産を保護できるようになります。

5-1. セキュリティポリシーの策定と徹底

セキュリティポリシーの策定と徹底は、エンドポイントセキュリティ強化の基盤となります。
まず、組織全体でセキュリティポリシーを策定し、徹底することが求められます。具体的には、以下の項目を検討することが重要です。

  • アクセス権限やパスワードポリシーの設定
  • ウイルス対策ソフトの導入と定期的な更新
  • パッチ管理や脆弱性対策の運用
  • セキュリティ教育や意識向上プログラムの実施
  • インシデント発生時の対応手順や連絡体制の整備


これらのポリシーを明確にし、適切な運用・管理を行うことで、エンドポイントセキュリティの強化につながります。

5-2. 従業員教育の重要性と実施方法

従業員教育は企業のセキュリティ対策において極めて重要です。
その理由は、個人のセキュリティ意識が低いと、不正アクセスやマルウェア感染のリスクが高まるからです。


具体的な取り組みとしては、定期的なセキュリティ研修を実施し、従業員に最新の脅威や対策方法を理解させることが重要です。


また、模擬攻撃やシミュレーションを行い、従業員が現実のサイバー攻撃に対して適切な対応ができるか確認することも効果的です。


さらに、リモートワーク環境の普及に伴い、自宅でのセキュリティ対策が重要となっているため、従業員に対して、Wi-Fiの暗号化やVPN接続の利用などのリモートワーク時のセキュリティ対策を教育することも必要です。


これらの教育を継続的に実施し、定期的に効果を評価することで、従業員のセキュリティ意識を向上させることができます。

5-3. セキュリティ体制の見直しと継続的な改善

企業のセキュリティ体制を見直し、継続的に改善することは、サイバー脅威に対する防御力を維持・向上させるために必要です。


理由としては、脅威が日々進化しており、従来の対策だけでは対応が難しい場合が多いからです。そのため、まずは現状のセキュリティ対策を徹底的に調査・分析し、問題点や改善点を明らかにしていきましょう。


具体的な改善策としては、最新のセキュリティ製品やサービスを導入し、未知の脅威にも対応可能な環境を構築することが重要です。


また、従業員教育を見直すことも必要であり、最新の脅威や対策方法について継続的に学ばせることが効果的です。
さらに、組織全体でセキュリティに関する意識の向上を図り、リスクマネジメントや緊急対応プロセスを整備することも大切です。


これらの取り組みを継続的に実施することで、企業のセキュリティ体制を強化し、サイバー脅威からビジネスを守ることが可能となります。

6. クエストのセキュリティサービスとエンドポイントセキュリティ

昨今、セキュリティ関連で注目されているキーワードが「ゼロトラストセキュリティ」です。

近年のサイバー攻撃の脅威の増加やリモートワークの普及などから注目されるようになってきており、従来のセキュリティ対策では一部の脅威に対応できないといわれています。

そこで、新たなセキュリティモデルとなるゼロトラストセキュリティが注目されています。

ゼロトラストセキュリティは経済産業省やIPA(独立行政法人情報処理推進機構)、金融庁をはじめ多くの企業が注視しています。ゼロトラストモデルにおいて、「企業内部のネットワークも安全だと信じることができない」という前提に立ちます。
この考え方は、すべてのアクセスを最初から信頼しないというポイントから始め、アクセスが正当であることが証明されるまで、段階的に認証と認可を通じてユーザーやデバイスのアクセスを制限します。

以下は当社が想定するゼロトラストモデルの一例です。

※出典:クエストのゼロトラストセキュリティサービス


具体的なセキュリティ対策のポイントして、アクセス制御の強化やデータの保護、ネットワークのセグメンテーション、監視と分析、リスクの評価と改善などがあげられます。

当社は、企業がデータ侵害やウイルス感染による損害を抑えるために最適と考えられるゼロトラストセキュリティの実現を支援しています。
当社が考えるゼロトラストセキュリティにおける重要な要素として、以下の要素があります。

  • ネットワークセキュリティ
  • 多要素認証
  • クラウドセキュリティ・SASE
  • エンドポイントセキュリティ
  • SOC監視運用


特にエンドポイントセキュリティは重要であり、サイバー攻撃から企業を守る上で徹底した対策が必要です。
エンドポイントセキュリティは、ネットワークに接続された個々のデバイスを保護するためのシステムです。
当社のエンドポイントセキュリティサービスでは、ウイルス対策やマルウェア対策の他、最新の脅威情報を活用し、未知のウイルスや不正アクセスを検知・防御できる機能を提案します。


具体的には、AI技術や機械学習を活用し、既知・未知の攻撃手法を検出・対応できるセキュリティソリューションを提案します。これにより、ユーザーはリスクの高いウェブサイトやメール、ファイルなどからの脅威に素早く対応できます。


また、当社はエンドポイントセキュリティだけでなく、以下のセキュリティソリューションも提案しています。

  • Webアクセス管理
  • メールセキュリティ
  • リモートアクセス管理

これらにおいて、個人情報や企業データを守るため、暗号化技術や認証システムの導入支援も行います。これにより、不正アクセスやデータ漏洩のリスクを最小限に抑えられます。


※当社ではネットワークセキュリティ(NGFWやUTM)領域において、お客様のセキュリティ対策ニーズに応ええるため、多数実績を誇り、新サービスとして、クラウド・ネットワーク運用&セキュリティサービスセンター(CNSC)を設立しています。お客様のビジネスと情報システムをつなぐサービス・ソリューションとして、リモート監視・運用サービスとマネージドセキュリティサービス(Q-SOC)をワンストップで提供することが可能です。

新サービスとして、クラウド・ネットワーク運用&セキュリティサービスセンター(CNSC)を設立について説明する図版

※参照:クエスト、DX時代に複雑化・多様化する顧客システムと情報資産を守る新たなセキュリティサービスセンターを設立


当社はゼロトラストのセキュリティモデルを推奨しており、お客様ネットワーク上のすべてのユーザーやデバイスに対して、最初から信頼を置かず、必要な認証や権限管理を徹底することで、セキュリティを強化するための提案を行います。

当社はセキュリティサービスを提供するにあたり、お客様の課題やニーズに応じたカスタマイズを行い、導入後のサポートが充実していると感じていただけるように尽力しています。ITインフラや業務環境の特性を考慮した上で、効果的なセキュリティ対策を実現させて頂きます。


総じて、当社のエンドポイントセキュリティをはじめとする各種セキュリティサービス・ソリューションは、企業がサイバー脅威からデータやネットワークを守る上で、効果的な手段であると言えます。

当社は、お客様が安心してビジネスを継続できるよう最適なセキュリティサービス・ソリューションを提案させて頂きます。

7. まとめ: EDR等を活用し、エンドポイントセキュリティを効果的に強化

以下、本記事のまとめです。


  • エンドポイントセキュリティの強化は、企業や個人がサイバー攻撃から守るために重要であり、近年増加している高度な脅威に対応する必要性がある。

  • EDR (Endpoint Detection and Response) は、従来のエンドポイント保護プラットフォーム (EPP) を補完し、エンドポイントセキュリティの効果を最大化するための最適なソリューションである。

  • EDRは、ネットワーク内のデバイスやシステムにリアルタイムで監視・検出・対応を行うことができ、既知の脅威だけでなく未知の脅威に対しても適切な対策が可能である。

  • EDRは、AIや機械学習を活用して、攻撃の兆候を自動的に検知し、リモートで侵入者を排除し、被害を最小限に抑えることができる。

  • エンドポイントセキュリティ対策のポイントは、各種デバイスに対する保護や、データに対する暗号化、ビジネス活動における安全なアクセス管理、そして従業員へのサイバーセキュリティ教育を行うことである。

  • 企業や個人は、時代に適応し進化するサイバー攻撃からデータやシステムを守るため、EDRの導入を検討することが重要である。


以上のことを要約すると、EDRを導入してエンドポイントセキュリティを効果的に強化することが、現代のサイバー脅威に対処する最適な方法の一つであることが分かります。
また、昨今、多くの企業や、政府、金融機関が注目しているゼロトラストセキュリティの実現という点においても、エンドポイントセキュリティの強化が重要な一要素であるといます。

次のステップとして、各自が自社や個人の状況に応じたEDR製品を検討し、積極的に導入することをお勧めします。まずは是非、当社にご相談をしてみてください。