日々のインシデント管理をExcelで行っていた国内損害保険会社様は、管理の煩雑化に悩まされていました。その解決のため、クエストの支援のもと、クラウドサービス「LMIS on cloud」を導入し、ITサービスマネジメントの業界標準である「ITIL V3」に準拠したインシデント管理の仕組みを短期間・低コストで整備。

「期日管理メール通知」機能によってタスクの確実な実行を可能としたり、「レポート」機能によって報告書作成時間を約1/7に短縮したりするなど、さまざまな面でインシデント管理を改善しています。

課題と経緯

国内損害保険会社様は従来、インシデント管理はExcelを使い、日々のインシデント内容を管理シートに記録するなど、手作業で行っていました。インシデントの件数が増え、種類も多岐に渡るにつれ、管理が煩雑化して限界を迎えようとしていました。

また、付帯作業のタスクやコンプライアンスに対応した承認作業などを、漏れなく確実に実施するための管理にも、大きな労力を割いていました。中でも深刻度が増していたのが月次の報告書作成です。

データの抽出・整理や集計、グラフ作成などによる分析をExcelで行っていたため、毎回期限直前まで時間を要していました。

導入

そのような課題を解決するために、同社は2013年6月に「LMIS on cloud」を採用しました。LMIS on cloudとは、サービスデスク機能を中心に、ITIL V3に準拠したITサービスマネジメントの適切な仕組みを提供するクラウド型のツールです。

LMIS on cloudはクラウドゆえに、ほんの数日間で導入を実施、迅速にサービスを提供することができました。また、リーンスタートアップ/フィードバックループを繰り返しPDCAサイクルでの運用で、インシデントの継続的管理を行っていき、初期・運用コストを必要最小限に抑えられる点も高く評価されました。

効果と展望

LMIS on cloudの導入によって、従前の各種課題を解決することができました。日々のインシデント記録の効率化はもちろん、同ツールの「期日管理メール通知」機能によって、タスクを漏れなく確実に実施可能となりました。

承認作業も「ワークフロー」機能によって、依頼からクローズ報告まで円滑化できました。その上、月次の報告書作成も「レポート」機能によって大幅に効率化でき、所要時間を従来の約1/7の時間に短縮できました。

今後はインシデント管理のみにとどまらず、問題管理や変更管理などITIL V3の他プロセスにもLMIS on cloudの活用を広げ、ITサービスマネジメント全般の業務効率と品質の向上をさらに加速していきます。

損害保険会社へインシデント管理導入を行った際のサービス説明図