株主、投資家の皆様へ

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代表メッセージ

技術を探究し、価値を創造し、お客様とともに成長する。 代表取締役社長 清澤一郎

株主ならびに投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

我が国の経済は適温経済から米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題、世界経済の減速等の影響で見通しが難しい状況へと変化しております。

一方で当社の顧客企業が属する業界におきましては、第四次産業革命とも言われる「デジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)」の動きが加速しています。それは、IoT、モバイル、ソーシャル技術、クラウド、AI、ビッグデータ分析を構成要素とするテクノロジープラットフォームを利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを生み出し、ネットとリアルの両面で顧客エクスペリエンスの変革を図り、価値を創出し、競争上の優位性を確立するという動きであります。

その将来へ向けたDX動向を産業別に俯瞰します。

◇エレクトロニクス業界

  • IoT、AI等のデジタル技術を活用した生産工程や流通工程のデジタル化により、生産や流通の自動化、バーチャル化を大幅に高めることで、生産コストと流通コストを極小化し、生産性を向上させ、スマートファクトリー、デジタルツインを実現し、インダストリー4.0へ進化。
  • 製造装置からビッグデータを収集し、AI(機械学習、深層学習)によるデータ分析を活用し、歩留解析、欠陥解析を改善。
  • 製品にIoT機能を備えることにより、「モノづくり」から「コトづくり」へ変革。

◇金融業界

  • 収益環境の急激な悪化とフィンテック企業との競合を受けて、収益源の新規サービス開拓やサービスの高度化、店舗ネットワークの見直し等の業務効率の改善を進めている。特に、スマホ決済、キャッシュレス化等の手軽で便利なサービスが進行。
  • その際にテクノロジーとして、クラウド、AI、RPA、オープンAPI、ブロックチェーン等を活用。

◇エンタテインメント業界

  • ユーザーとクリエイターやアーティストを繋ぎ感動をもたらすプラットフォームの提供。
  • 5Gモバイル、SNS、テレビ、イベント等のサイバーとリアルの両方の顧客接点が融合。
  • AI、VR、AR、ブロックチェーン等のデジタルテクノロジーの活用。

◇エネルギー業界

  • 「5つのD」と言われる、人口減少・過疎化(Depopulation)、脱炭素化(De-carbonization)、分散化(Decentralization)、自由化(Deregulation)、デジタル化・IoT(Digitalization)というメガトレンドを受け、より安全・安定・安価で潤沢なエネルギーを提供するUtility 3.0へ進化。

◇自動車業界

  • CASE(Connected繋がる, Autonomous自動運転, Shared & Service共有化, Electric電気自動車)と言われる動向により、100年に一度の変革期。
  • 自動車の製造販売から、移動サービスのプラットフォームへと変革。
  • MaaS(Mobility as a Service) コンソーシアムの拡大。

◇ヘルスケア業界

  • 人生100年時代と言われる高齢・健康長寿社会へ。そして治療から健康増進と予防へ。
  • 日常の医療・健康・生活データのIoT計測機器によるリアルタイム収集、デジタル画像とビッグデ―タ解析による疾患早期発見へ。
  • 個人のゲノム解析等、標準治療から個人毎に最適化した的確医療へと進化。

クエストは、こうした環境の変化を新たな成長のチャンスと捉え、経営理念である「技術を探究し、価値を創造し、お客様とともに成長する」というフィロソフィに則り、ビジョンとして、「お客様とともにITの価値を高める信頼のパートナー」を掲げております。2019年度からスタートする中期3ヵ年計画としては、以下の重点施策に取り組んで参ります。


(1)事業構造の変革

より付加価値の高いサービスを提供すべく、事業構造を変革していきます。基本的な考え方は、成果物型かつストック型のクラウドソリューションを拡大していきます。

アプリケーションソリューションの拡大
ERP、CRM、RPA、IoT、ビッグデータ分析、AI等のプラットフォームをベースとして、顧客体験(CX)をモデル化した、当社の業務テンプレートであるBASQUET等を活用したソリューションを拡大していきます。
インフラソリューションの拡大
顧客のデータセンターとパブリッククラウドに跨る運用サービスを顧客視点で一括して提供するマルチクラウド統合運用サービスを拡大していきます。また、シリコンバレーのセキュリティプロダクトと顧客体験(CX)をモデル化した当社のサービスを組み合わせたセキュリティソリューションを拡大していきます。

(2)産業ポートフォリオの変革

顧客体験(CX)によるノウハウを集約すべく、ITとの相乗効果が高い産業セグメントであるエレクトロニクス、金融、情報通信メディア、エンタテインメント、公共(エネルギー、鉄道)、自動車、ヘルスケアの7業種にフォーカスしていきます。また、市場環境変化のリスクを分散できるように、この中で外需と内需向けの事業バランスを図っていきます。

(3)事業体質の強化

技術者がやりがいを持って高度の技術力を発揮し、お客様とともに成長するチームと風土を醸成しております。そのために、次世代を担う人材の採用、人事制度を強化していきます。また、技術者が選ぶITプロフェショナル・キャリアコース毎(ITスペシャリスト、ITアーキテクト、顧客サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、コンサルタント、ビジネスインキュベーター)に育つ環境を充実させ、プロを極めていきます。その一環として、クエスト高度ITプロフェッショナル認定制度“QCAP”(Quest Certified Advanced IT Professionals)を導入しております。

(4)成長するデジタルネットワーク社会に不可欠な新技術の仕込み

ソリューションの付加価値を高めるための技術の仕込みと技術者育成に、売上の2%の投資を継続します。同時に、中長期戦略上必要と考えるソリューションおよび技術を補完すべく、業務提携や資本提携を進めていきます。また、当社自身のデジタルトランスフォーメーションを推進すべく、2019年度よりDXセンターを設置しました。

当社は、中長期的に企業価値を高めるとともに、株主の皆様に対する安定的な利益還元を経営の重要課題と位置づけ、業績の伸張に合わせて、将来の技術獲得や人材確保に向けた充分な内部留保を確保するとともに積極的な利益配分を行って参ります。剰余金配当の基本方針といたしましては、安定的な利益還元の観点からDOE(純資産配当率)5.0%、そしてROE(自己資本利益率)10%以上の実現を目指します。
今後も、クエストは透明性の高いグループ経営を継続し、ITによる社会課題の解決、さらに一層の企業価値の向上と持続的成長のために邁進して参ります。株主ならびに投資家の皆様におかれましては、引き続き一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。





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