対処すべき課題
我が国経済の雇用情勢や所得環境は改善傾向にあり、緩やかな景気回復が期待される一方で、物価上昇や人手不足の継続に加え、米国の関税政策の影響による世界的な景気後退懸念から、引き続き先行きは不透明な状況が続くと予想されます。
このような状況下において、当社は顧客産業の市況の変化を的確に捉えながら、Quest Vision2030の飛躍的な成長を念頭に以下の課題に取り組み、収益の維持・拡大と企業価値の向上に努めていきます。
①ITプロフェッショナル人材の獲得と育成
高度IT人材の獲得競争が激化する中、事業のさらなる変革と発展のためには豊富な専門知識と高度なスキルを有する人材を確保することがより一層重要になっています。社員の積極的な採用活動に加えて、ビジネスパートナーとの戦略的なアライアンスやM&Aを含めた人材の獲得を強化していきます。
また、技術者が自分に適したキャリアを選択し成長できる環境と仕組みの整備や社員が能力を十分に発揮し成長するための教育投資を計画的かつ継続的に取り組んでいきます。
②新たな強み「ソリューションサービス」の強化
当社は顧客に密着した常駐型サービスにおいて強みを有しています。日本・世界を代表する大手顧客への長年のサービス提供で培った豊富な経験を生かし、運用保守サービスの高度化や自動化を実現していきます。
さらに、新たな強みとして「ソリューションサービス」を強化していきます。技術・ソリューションの全社横断的な育成と立ち上げを目指し、2024年4月にソリューションデザイン部を新設しました。新しい技術領域の規模拡大と高付加価値化に向けて取り組んでいきます。
③企業価値向上に向けた取り組みの強化
当社では全社的な中長期経営目標を策定し、その中で企業価値向上のストーリーをQCSV(※1)として掲げています。2030年度に企業価値250億円超を達成すべく、その実現に向けて新規ビジネスの創出やIT人材の育成、重点領域への投資等を含む収益性の向上に取り組んでいきます。
当社は創業以来、株主様、お客様、社員、パートナー様、社会等、全てのステークホルダーに対して常に誠実堅実であることを経営方針としています。今後もCGCとCSV経営を重視し、透明性の高い経営を継続し、ITによる社会課題の解決、さらに一層の企業価値の向上と持続的成長のために邁進していきます。
※1:QCSV: Quest Creating Shared Value