新しい地域に住まいを移す理由は人それぞれですが、例えば引越した際、生活に不可欠なサービスは、電気、ガス、水道、電話、TV、インターネットなどがあります。これら個々のサービスを提供する事業者と契約を結んで、銀行口座等の引き落とし依頼をやり取りする旧来の方法から、規制の緩和や社会インフラの整備に伴い各種サービスの選択肢が増え、ワンストップでサービス提供する事業者が出てきています。地域の通信事業者もそのひとつです。

通信事業者のBtoC顧客管理システム運用

課題と経緯

エリア130万世帯をカバーする各種サービス網を支える

通信事業者のみならず、地域の住民を囲い込み多くの会員を取り込もうとする事業者は、携帯電話会社やガソリンスタンドを拠点とする石油関連企業、大手電力会社やガス会社も競争ののろしを上げ、価格競争が激化しています。

携帯電話会社の競争を思い浮かべると、各社キャンペーンや割引プランを矢継ぎ早に打ち続け、他社からの乗換えや自社会員の繋ぎ止めに必死です。

通信事業者でも固定視聴やペー・パー・ビューだけのサービスから各種生活関連サービスを立ち上げ、キャンペーンや料金プランの改定を繰り返し、会員数を伸ばし、エリア130万世帯をカバーする規模に成長しています。

導入

運用起点でのサービス拡張に応える

各種サービスの追加やキャンペーン、料金プランの変更等、自由度の高いフレキシブルなサービス展開は、実は決まった仕様や条件で高速で大量のデータ処理に長けているコンピユータには、不得意な分野です。コンピュータには不得意な領域を機能化するコストと、運用にて都度人間が対応するコストを比較したうえで、機能化しない要件(非機能要件)として運用設計し日々の運用で対応していく。お客様ビジネスと寄り添って、各種業務の非機能要件運用を対応してきた当社が得意としている領域です。

ここでも、お客様向けサービスが多くなるにつれ、非機能要件の運用負荷が増加し煩雑になっていました。そこで、運用で対応している業務を再度運用設計して整理。対応工数や頻度、機能化する事が出来る業務とこれまでどおり運用にて対応する業務を仕訳。運用起点でシステムを改修する体制を構築する事により、将来想定されるお客様向けサービスの追加やキャンペーンおよび料金プランの変更等を計画的に機能化(開発)する事が出来ました。

効果と展望

30名体制で大規模システムの運用開発を支援

開発を短期間でかたちにする“アジャイル開発”、ソースコードを書かずに設計を適用する事による高速開発、運用と開発が一体となった体制“DevOps”等が注目されています。こういった“FAST”で象徴されるスピード感をもって変化に対応する体制をお客様にご評価いただいております。

また、様々な生活関連サービスを取り込んだシステムは、それ自体がビッグデータ化しています。注目されているAIやIoT、ビッグデータ分析にもいち早く取り組み、データ起点でお客様の趣味趣向を分析し戦略を策定、各種サービスに生かす取り組みも推進されています。