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QUEST FOR QUEST 第1回「オフショア最前線」1.中国
QUEST FOR QUEST
第1回「オフショア最前線」

慢性的な日本のエンジニア不足もどこ吹く風。中国へ!インドへ!自在に展開しているクエストのオフショア開発、そして、グローバルに進出している日本企業をターゲットとしたオンサイト開発の実際について、キーマンの皆さんにお話を聞きました。
※オフショア開発=国内向けのシステム開発を海外のIT技術者を活用して行うこと

クエストのグローバル戦略と中国オフショア展開について

■オフショア開発に力を入れている理由は?
山内たとえば、今、急な開発案件を受注したとします。明日から3ヶ月間Javaのエンジニア10人を確保しなければならない・・・慢性的なエンジニア不足の今の日本でそんなことが可能だと思いますか?ところが中国だったらそれが可能なのです。  ちょっと前はオフショアと言えば、コストメリットが第一義でしたが、今は何といってもスムーズな要員確保です。(それでも10%20%のコストメリットがある) クオリティも非常に高くなっています。  中国でも、インドでも一流大学を出た若者は、みんな、ITエンジニアになりたいと思っています。優秀な人材が、豊富に揃っている。何といってもそれが、最大の理由でしょう。
※Java:OS、ハードウェアに依存しない汎用性の高いプログラミング言語。 近年注目され、携帯電話や家電などの組み込み系から、企業の情報システム、大規模サーバー、スーパーコンピュータまで幅広く利用されている。

■中国とインドどのように使い分けている?
山内主にウェブの機能や特徴を利用した、汎用性の高いWebアプリケーションソフトウェアの開発は中国です。 特に、クエストが現在組んでいる中国のパートナー企業は、日本企業が持つ固有の開発手法を理解しています。 これは日本企業向けの開発を行う上で大きな強みです。 中国の“汎用性”とは逆に、“専門性”を強みにしているのが、インドのパートナー企業オプティスです。 例えば、クエストの強みの一つである半導体を中心とする先端工場の生産管理システムの開発では、インドのオプティスを活用しています。日本的な開発手法を熟知していることはもちろんですが、専門的、かつ最先端の生産管理業務のノウハウをクエストグループ内に蓄積していくことが狙いです。

■中国開発の主力を大連にしている理由は?
山内北京でも、上海でも、開発経験がありますがなんといっても、大連がやりやすい。  先ず、中国の都市の中で最も親日的で、日本語を話す人も多く、日本企業の仕事をしたいと思っているITエンジニアがたくさんいます。
この写真は、大連ソフトウェア産業の核心基地として、日本、欧米のソフトウェア開発企業の誘致を展開している 大連ソフトウェアパークという広大な施設の一部です。他にも「ハイテクパーク」「開発区」など同様な施設があり ソニーグループ、アルプス電気グループなど、数多くの日本企業が進出しています。また、理工系大学が集中しており、若く優秀なITエンジニアを続々と輩出しており、優秀な人材が豊富に揃っているからです。
■開発は最初からうまくいった?
谷村そうですね、最初は、けっこう苦労しましね。  年末に急な開発案件が舞い込んで、中国のパートナー会社に発注したんですが、あがってきたプログラムを見たら、とんでもないことになっていた。一応、プログラムは動くんだけど、あまりにも自己流でこちらが手を入れられない感じ・・・でも、反対に、自己流でこれだけやるんだから相当頭がいいなぁ・・・とも思いました。手順さえ教育すれば、もっともっとやれる筈だと。大晦日にテレビ会議で顔をあわせながら、中国の責任者と担当しているエンジニアに、なぜ、これではダメか、プログラムとはどういうものか?をじっくり説明したら正月も土日もなしで、喜んで修正してくれましたよ。逆に「よく、教えてくれた!」と感謝されました。私たちが、オフショアのエンジニアと一緒に仕事をする時、社内の人間と区別しません。正にOJTの現場だと考えています。こうした地道な経験を積み重ねた結果 今では、中国パートナーとの間で共通の開発ガイドラインや開発手法を確立していますので今日のような高い生産性、スムーズな協業が可能になったのです。
■どのような開発体制をとっている?
谷村大連には、気心の知れたメンバーのいるパートナー会社が3社ほどあります。それぞれ、最大50人ぐらいの開発体制を組めます。オフショアを成功させる最大の秘訣は、開発メンバーと強い絆、人間関係、信頼関係を構築することです。これは日本人どうしの場合よりも、もっと大切だと思います。そのひとつの鍵となるのが、ブリッジSEの存在です。ITスキル、お客様先の業務知識、語学力、そして、コミュニケーション力を備えた人材です。クエストでは、中国人ブリッジSEも採用してパートナー企業のパフォーマンスを最大限引き出せるよう体制を整えています。(写真:ブリッジSE 金 龍国)  私たちは、パートナー会社の管理部門にまで入り込んで直接指導することにしています。会社と会社、人間と人間の壁を無くして、腹をわって話せるようにする。そこまでやらないとオフショアは成功しませんね。
※ブリッジSE:日本側の開発メンバーとオフショアのエンジニアとの間に入ってコミュニケーションの橋渡しをする責任者のこと
■中国での今後の展開は?
山内クエストでは、今後、新規で発生する一定規模以上の案件は基本的にオフショアで開発することを目標にしており、前年度比2倍の成長を見込んでいます。品質面では、SQUALLというCMMIレベル3に準拠したクエスト流の開発標準をマスターしてもらい、より安定した品質を実現しようとしています。また、これまで、中国パートナーには主にソフトウェア製造工程である、プログラムのコーディングを依頼していましたが、更に、教育を推し進めて設計などの上流工程、保守、運用などの下流工程まで一貫して 中国のパートナー企業を活用して、実現できるようにしたいと思っています。一方、中国に進出している日本企業の中国拠点のためのソフトウェア開発 も拡大しており、こちらも順調に推移しています。今後は、こうした開発の現場は、日本人だろうが、中国人だろうが、 中国語ベースの開発になると思われます。品質向上、活用範囲を拡大しながらもより安定的な技術者確保に向けて努力してまいります。こうした取り組みは、独立系ITソリューションベンダーでは珍しいと思いますが、果敢にチャレンジしていきたいと思っています。
※CMMI=CMMI(SM):米国カーネギーメロン大学のソフトウェアエンジニアリング研究所が開発した統合能力成熟度モデルのこと。 より高いレベルのCMMIを実現することにより、ソフトウェア開発を中心としたプロセスが改善されていくという考え方。

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